2014年7月8日火曜日

思い通りにならないことを楽しむ。‥Mac ‥建築


Mac Book が起動しない。ちょうど一週間前の火曜日の夜。
起動ボタンでリンゴが出現しても クルクル‥のまんまだ。
またしても、システムのトラブルか…。

自分で何とかできないレベルと悟り、Nさんに電話を入れる。
Nさんは邦楽器職人でありながら、Macのスキルは半端ない。
年始早々にもiMacのトラブルを救ってもらったばかりである。
ありがたい。

Nさんと電話のやり取り。再起動を繰り返すも、やはりだめ。
モニターに進入禁止のマークが現れたのを、はじめて見た。
(‥あとから聞くに、この時点で相当ヤバいことだそうだ。)

次の水曜日は 予定の仕事をやめて、朝一 Nさんの工房へ。
外部HDから立ち上げてデータを救出、システムを入れ替える
という、いはばオーソドックスな復旧作戦をしてみることに。
iMacのときと同様、これならば‥ と Nさんも私もタカを
くくっていたのだが、今回は、アプローチがことごとく失敗。
なんと、内部にアクセスできても、ファイルが開けない。
OSはMarericks。セキュリティーがあまりに固すぎるようだ。
しかもシステムじゃなさそうだ。どうやら内部HDの問題だ‥。

この時 はじめてコトの重大性に気がついた。

殆どのFileはバックアップがあるのだが、この週末に行う予定
のセミナーのファイル(Keynoteでここんとこつくってたやつ‥)
いかん、これ 控えてなかった‥。

Nさんに礼を述べ、渋谷のApple Storeに持ち込んだのは夕方。
簡単に直りますよ‥ と店員さんの言葉に、一瞬希望を抱くも
外部HDをUSB接続し、同じ試みをしていた店員さんの顔が曇る。
 ‥だめですねえ。HDかそれを繋ぐケーブルの障害のようです。
 ‥データ。なんとか なりませんかねえ。
 ‥可能性は低いですが、原因がケーブルですんでいればです。
  一応、こちらで預かります。金曜日の夕方、きてください。
  ああ、保険の期間中ですので無料ですから。大丈夫ですよ。
 ‥外科手術ですね。よろしく、おねがいします。

カタチあるものは壊れる。機械に文句を言ってはいけない。
こうなったら、このトラブル自体を楽しんじゃおうではないか。
セミナーのファイルは作り直そう。まだ時間はある。

小心者の私が、こんなふうに発想の転換ができるのは、きっと
建築家 という職業での経験値からくるのでしょう。
(誤解をおそれず いうならば。)
住宅や集合住宅の計画は なかなか思い通りにいきません。
設計段階では、コストや法規制との戦いの連続です。
建主の方も私も、それを障害物としてネガティブに捉えずに
超えるべくハードルとして、問題解決自体を楽しめたとき…。
想定をこえた付加価値が、建築に生まれます。 ほんとです。

Mac Book は結局HDの交換。ただ、セミナーは乗り切った。
成果より、なにか実りのある一週間でありました。

Nさんはじめ、お世話になったみなさま。感謝です。