2013年7月24日水曜日

サンダーバード・科学の未来・無償の援助


東京お台場 日本科学未来館での企画展 『サンダーバード博』
サンダーバード は
大富豪トレーシー一家が国際救助隊となり、洋上の秘密基地から
最新のメカで飛び出し、世界各地の事故災害から人命を救うという
近未来の設定の人形劇。(いまさら説明は不要でありましょう。)

1966年の日本での初放映を リアルタイムで体験していた世代です。
大好きでした。
サンダーバード2号のプラモを買ってもらい、夢中で遊んでました。

ただ 正直。
この『サンダーバード博』は 私的には ちょっと残念なところも。

特撮手法や人形の操作、メカのデザインなど
サンダーバードをひとつアート作品として じっくり観たいな、と
思っていたところ。アトラクションの大音響で、全然落ち着かない。

展示内容自体も、会場が 科学未来館 というとこからでしょうか、
当時想定された近未来の状況が、現在の科学技術ではとこまで実現
されているのか、企業が自社技術で独自に検証をしているのですが
これは、ちょっと 主旨がちがうんじゃないか。
たとえば、トレーシーアイランドの内部のCGや工事の見積を揚げた
建設会社がありましたが、世界観を壊すようで、違和感があります。

では。本当に 現在の世界観 とくらべると、どうなるのか…。
サンダーバード2号 は 垂直離発着ができる 大型輸送機です。
米軍の基地配備の是非が話題の オスプレイ じゃないですか。
サンダーバード5号 は 国際宇宙ステーションに例えられますが、
実際にやってる仕事は、動機はともかく、世界中の通信の傍受です。
どこぞの国の諜報機関の元職員が暴露した騒動と、かぶります。

サンダーバードを 現実の世界にかぶせると、ちょっと 生々しい。

最新鋭のメカは リアリティーもあるファンタジーでいいでしょう。
事故災害で困っている人を 無償で助けることへの、熱い思い。
それこそ、国際救助隊の 本当のメッセージ だと思っていたい。

自己責任を声高に叫んだジャーナリストのヨットの海難事故にも
きっと、サンダーバード4号が 救助にむかった はずですから。