2012年9月17日月曜日

マニュアル が 思考停止にさせる


現在 建築確認申請中の計画。
申請図書が審査のため、所管の消防署に回っている段階である。
数年前のこと ある確認申請中の計画にて
所管の消防署の指導課から、不可思議な指導をうけたことがある。

‥ ウチの署内では 『避難はしご』 認めてないんですよね。
  『緩降機』 に代えてくれませんかねえ。

 事務的な電話口の女性担当者に、私はこたえた。
‥ じつは、そもそもここは
  法的には 非難器具そのものの設置義務は ないですよ。
  それでも 安全のため 建主にいって 設置してもらおうと
  考えてるんです。
‥ それは、わかっています。
  ただ ウチの署内の規定で、非難器具の中で『避難はしご』 
  は認めてないんですよ。『緩降機』 にしてくれませんか。
‥ はあ?

『避難はしご』といってもキチンとした認定品。
 都内では、設置に なんの問題もない製品だ。

‥『緩降機』じゃあ、建物のデザインを壊してしまいます。
  それに、そもそも 敷地から飛び出しちゃいますよ。
‥ ウチの署の規定ですから、従ってください。

 いくつかの押し問答のすえ、相手の意図が理解できた。
‥ わかりました、非難器具は設置しません。
‥ そうしてください。
 ( 間髪いれずの返答だ。)

 消防署から 非難器具を設置するな。と指導されたわけだ。
 規律を厳格に遵守する、さぞや優秀な担当者なのであろう。
 
建物や消防署の詳細は、さしひかえておきます。