2011年5月14日土曜日

平成・式年還宮

ある 複合施設のビル が 解体されていく。
20年以上も前。私が設計で たずさわった建物だ。
感慨深い。

総工費は 10億以上 2000平米からの計画。
かけだしの私 と 師匠 のふたりだけでまとめた。
師匠は、主に意匠と設備関係。私は役所関係の対応。
自然とそんな役割分担で、つっぱしった仕事だった。
しんどかったけど、楽しかった日々の思い出は残る。

破天荒で豪快だったその師匠とおなじく、この建築も
おわりをむかえることになった。

産業廃棄物とCO2をまき散らかすこの解体現場から
( 例えるには あまりに おこがましくも。)
伊勢神宮の 式年還宮 という神事のことを考えた。

20年に一度社殿を建て替える という大祭がある。
一見するにエコ思想とは正反対。ただ宮大工さんの
技術を絶やさないということも、ひとつの理由だと。
そんな若き宮大工さんの仕事、先日記事にみかけた。
たしかに 
20年とは 人ひとり一人前になるまでの時間だ。

それを 思うと
私もまだまだ 立ち止まるわけには いかない。