2017年10月11日水曜日

ブレードランナー 賛歌

『ブレードランナー』の続編『ブレードランナー2049』
先に公開された米国では、興行的に奮っていないそうだ。

そんなことは どうでもいい。

『ブレードランナー』の示すダークな近未来の世界観は、
以後、ほとんど全てのSF映像作品の手本であるばかりか
人生の証、生命の尊厳をも啓示している。
私たちの業種では、この映画を観ていないとはモグリだ。

続編のプロローグとして
3本のショートムービーがすでにUPされ、私も予習中。
ただ
前作を予習している皆様には こんな台詞が浮かぼうか‥

 ふたつで充分ですよ! 

(‥意味わかんない方は、ぜひ前作の予習を。)







2017年10月2日月曜日

少女の涙は ホント?ウソ?

是枝裕和監督作品『三度目の殺人』鑑賞覚書。
是枝監督は私と同じ年。
同じ世相を見てきたのだろうと、関心を持って観ています。
今回の作品はYouTubeでメイキング動画が公開されていて、
これも、なかなか興味深い。
映画造りも、いろんな専門職がチームとなりあたるところ
建築を造り上げていく工程に似ているようで、共感します。

作品のテーマは 真実って何?というところ。
法廷では、それは『判決』という形でのみ表現される。
ほんとう に それだけなの?
父親の前で娘が流す涙は 本当に嘘泣きなの?

衆議院を解散するのは 消費税の信を問うためって
それ ほんとうなの? それだけなの?
思想信条が共感できるから、新党に合流するのって
それ ほんとうなの? それだけなの?

真実 は結果でしか表されないけど
受け止める側によって、真実は変わってくるということか。

ところで
『三度目の殺人』 というタイトルは
『三度目の正直』 と引っ掛けている ところもあるのかな?
検索の関連キーワード から 察知しますに‥。


2017年9月30日土曜日

2つの動画

この9月。
2つの YouTube動画 が巷を席巻しました。

どちらも
突然、センセーショナルにUPされたようでいて
そのじつ 周到な準備のうえに製作されたもの。

どちらも
歩く人物の後ろ姿を捉えたもの。
主役の顔を あえて見せていない。

なにかを暗示しているかのようで、印象深い。


新しい地図
希望の党


2017年9月17日日曜日

『関ヶ原』

関ヶ原の戦いがあったのは旧暦で 9月15日 とのことで。
原田眞人監督の『関ヶ原』を観ました。
『クライマーズ・ハイ』を観て以来の、原田監督作品のファンであります。
‥『クライマーズ~』は、1985年の日航機墜落事故を題材の横山秀夫原作作品
出てくる登場人物の殆どのキャラを立たせた巧みな演出に感動するだけじゃなく、
堺雅人、尾野真千子、(今回は秀吉役の)滝藤賢一といった、若手俳優さん達が
ブレイクした作品でもありました。 佳作です。おすすめ。

『関ヶ原』も、司馬遼太郎原作ということで期待もありましたが‥ 正直、残念。
やはり、いっぱい出てくる武将それぞれのキャラを立たせているところは流石で
興行的にも成功しているようですが‥、私的には イマイチ感で もやもや。

では そもそも なにがイマイチ感なのか‥。

1. 何をテーマにしているのか イマイチわからない。
関ヶ原の戦いは、ダレとダレが戦って ダレがどんな立居振舞いをしたのか‥。
学校の教科書からTVのドラマから、日本人ならだいたいみんな知っています。
それを丁寧に舐めただけでは、伝わるものは少ない。
原田監督の思い入れが、よくない方に向いちゃったように思います。

2. 有村架純ちゃんの とってつけた感が 半端ない。
女忍者がこの時代に活躍していたのかもしれないが、物語と絡んでいない。
旬で勢いのある若手女優さん 出さないと観てくれないんじゃないか、という
なんらかの力学が働いたのでしょうか。
だったら、架純ちゃん目線の一人称の語口でも面白かったかも‥。

3. 合戦シーンに もやもや‥。
合戦シーンは迫力があってよかった。
きっと たくさんの方々が本当に尽力されたことだと思います。 が。
やはり日本人である以上 黒澤明 という名がどしても よぎってしまいます。
『乱』 『影武者』 『七人の侍』 ‥
かけた予算も時間も違うでしょうから、あんに比べるのは失礼とは思いますが
見劣りしてしまうことも確か。
人間ドラマの方に、より重点を置いてもよかったかも。

作った方々には失礼ながら、自腹の入場料分だけ不満を述べました。
それでも、お釣りは充分あり。ご覧の価値は ありますぞよ。 大一大万大吉。


2017年9月13日水曜日

『既存住宅状況調査技術者』中古住宅市場に必要とされる建築士

『空家』の増加が、社会問題となっています。
総住居数はすでに総世帯数を超えており、総住居数に占める空家の割合である
『空家率』は、平成25年度の時点で13.5%(7~8戸に1戸は空家となります)
これが、確実に年々増加していくことになるわけです。

住宅のマーケットにおいて、新築住宅より中古住宅の流通を活性化させるべく
昨年の宅建業法の一部改正により生まれた制度が『既存住宅状況調査技術者』

来年4月より、既存住宅の売買には、既存住宅状況調査技術者による調査報告
が必要となります。消費者に安心感をもってもらおう、ということでしょう。

既存住宅状況調査技術者 になれるのは
登録機関による講習を受けた 建築士 に限るとのこと。
大きな変革であることは明らかです。私も講習会に参加することにします。
講習会を申し込んだ登録機関は、所属する東京建築士会。
ほぼ丸一日をかけた、かなりのボリュームがある講習と考査となりました。

既存住宅の調査は、基本的に目視によるもの。
調査方法も、足場を掛けたりする必要がない比較的簡易な方法がおもです。
調査対象の住宅が、設計図書通りであるか、建築基準法に適合しているかを
調査するものでもないそうです。

少なからず 疑問が湧いてきました。
当然のことながら、どの調査技術者も同じ結論を目指すことになります。
それでは、仕事の内容(調査や報告書のクォリティー)での調査技術者間の
競争は生まれません。むしろ、調査やその報告書が綿密であればあるほど
商品(住宅)の価値を下げることになりかねない、という皮肉も感じます。

調査報告書(概要)の説明も、
既存住宅状況調査技術者自身ではなく、宅建士が買主におこないます。
これでは、プレゼン力においても個々の調査技術者の差別化はできません。

では、どういった基準で
この業務は この調査技術者さんに お願いしよう‥ となるのでしょか?
料金です。料金だけです。
‥どの調査技術者が もっとも安いのか?
これでは建築士にとって、健全な業務 とならないでしょう。

不動産の売買において、業者さんの手数料基準は厳格に決められています。
既存住宅状況調査技術者にも、厳格な報酬基準は必要ではないでしょうか?

かつて 耐震偽装事件がきっかけでなされた建築基準法等の改正のさいも
あまりにも早急な改変は、矛盾と混乱をうみました。
いましばらく この制度を見守りましょう。

初秋の木陰にて。

2017年8月27日日曜日

薄暮の竣工写真

先月 竣工内覧会を行った 長屋形式の集合住宅 FLAT PLATINO
残工事等の関係から、先週ようやく 竣工写真の撮影ができました。

写真家の方は、建主から ご紹介いただいた面々
昨年末竣工の FLAT SETTE も含め、これまでの物件を撮影しており
賃貸募集広告にも使用するという、建主から希望しているニュアンス
を心得ているようです。

私もこれまで、建築写真のプロの方々に撮影をお願いしきました。
独立当初、お金がなかった頃は、自身で竣工写真を撮っていたので
多少の機材と心得はあるつもりですが、プロの方々には敵いません。
餅は餅屋。

撮影の立会の際、かいま見えるプロの流儀も、じつに興味深い。
感じ方・考え方が、皆さん微妙に違う。


夜景のタイムングの時刻は 薄暮(はくぼ)と言います。
黄昏時ですね。
上段が 私がiPhoneで撮ったもの。
下段はプロ。15分後のシャッター。
ちょっと遅いのではと思いきや、明暗のメリハリ感は効いてますね。


2017年8月4日金曜日

小網代湾

三浦半島の先端近くにあり、ひとつの流域ごと残された貴重な自然です。
私にとっては
都心の喧騒やPC作業のストレスを癒してくれる 密かなパワースポット。
先日、久しぶりに訪れてみました。
夏休みでありながら、散策するハイカーはほんの数人、家族連では一組。
大自然を独占した心境です。ただアカテガニには、また会えなかった‥。

小網代湾に浮かぶボートハウス
オレンジ色の屋根から、マリンブルーの壁へ、見事に塗り変わっている。
こちらも気持ちが新たになります。

2017年7月21日金曜日

宮脇檀のドローイング展「手が考える」

外苑前の駅を出ると、何やらスワローズの選手達が拳をあげている‥。
目を覚ませ! 記録的連敗を喫しているチームのスローガンが皮肉だ。
外苑西通りの角、黒川紀章のベルコモンズ跡地は、高級マンションへ。
マリオボッタのワタリウム、東孝光の日本一有名な狭小住宅をすぎて
竹山聖のバブル建築の前‥ あれ?どうやってはいるのだろう。

恥ずかしながら 建築家会館 というところに、初めて来たのでした。
ホールで開催された 建築家・宮脇檀のドローイング展「手が考える」
見学させていただきました。

仮設工事の単菅バイプによる無骨な展示に、軽快なジャズのBGM。
作品建物の写真は一切なく、ドローイングと 模型がひとつだけ。
それゆえ 精密なドローイングによる考察の迫力が浮かび上がります。

宮脇檀さんの印象は 私は 軽妙な文章。特に紀行文が好きでした。
以前、どこのコラムだったでしょうか。 氏が展示会で、ある方から
「‥お若いの。安藤忠雄くらいの才能あるよ。」 と、つっこまれた
エピソードを、ユーモアまじりに書かれていたのを思い出しました。

安藤氏の 例えば「住吉の長屋」や「六甲の集合住宅群」に見られる
周囲や条件に対するアグレッシブな戦闘モードのようなものとは逆に
宮脇さんの発想は、生活や使い勝手から沸き立つものを強く感じます。
パーズだけではなく実施図面の全てに人物や家具が描かれていました。

ただ、氏が病により声を失ってからの、所員との筆談の記録には苦笑。

 担当者の仕事は 俺に聞くことではない… 
 自分で考えて、こうしたいのですが と  何もかも聞くな
 いいよボーナス引き 監理設計ミス
 こじれた話を戻すのは 俺は 土下座要員で ‥場合は土下座

戦闘モード マックスのようです。

2017年7月17日月曜日

竣工内覧会御礼

新築集合住宅 FLAT PLATINO
この15日(土)・16日(日) に行いました 内覧会
酷暑の中 多くの方々におこしいただきました。
ありがとうございました。

まだ残工事もある状況で、失礼いたしました。
竣工写真は、あらためてsiteにまとめていきます。

2017年7月11日火曜日

現場で決める塗装色

竣工が近い 集合住宅 FLAT PLATINO
各住居の玄関SD(スチールドア)の 塗装色 を決めます。
一般的に
建設コスト全体を抑えるため、建材はできるだけ既製品をスペックしています。
AW(アルミウインドウ)も(製作ものではなく)既製寸法の製品をできるだけ
使うのですが、狭小住宅では納まり上、この玄関SDだけは既製品がむつかしい。

SDだけは工場製作し、現地でウレタン系の塗装で仕上げることにしています。
サビ止め塗装の上に、候補の数色を試し塗り。
現場でそれを見て、建主の方々も含め、みんなで決めます。

日中、日向になるのか日陰なのか…。
周囲の素材との相性はどうなのか…。

F65-70B(マンセルで5B7/1)
当方SOCIUS の定番色 に決まりました。

15日・16日 内覧会開催予定です。詳細はこちら